総評〜第6回在宅療養支援認定薬剤師認定試験を終えて〜

ertification-general-review

総評〜第6回在宅療養支援認定薬剤師認定試験を終えて〜



一般社団法人 日本在宅薬学会 副理事長 手嶋 無限

 日頃より日本在宅薬学会の活動にご理解とご支援を頂きありがとうございます。日本在宅薬学会が実施している在宅療養支援認定薬剤師の認定試験について、筆記および面接試験を終了しましたので、認定試験の実施を終えての総評を述べたいと思います。
 本認定試験は、在宅医療に関する【知識】【技能】【態度】を備えた全く新しい薬剤師を認定するものであり、日本在宅薬学会主催バイタルサイン講習会の受講による【技能】修得を必須としております。その上で、認定講習会や学術大会参加などで一定単位を取得した方を対象に、在宅療養支援の現場で必要となる【知識】【態度】を評価する筆記および面接試験を実施しています。筆記試験では、在宅療養支援の現場で多職種との連携や薬学的介入に必要となる幅広い【知識】を評価しました。面接試験では、“患者の状態管理が十分できているか?”“医師との協働の中での薬学的介入とその後の確認・評価が行えているか?”“認定薬剤師を取得した後にどのような活動を行いたいか?”など、申請書類の5症例や面接時の質疑応答などを通して、対物業務だけではなく対人業務を如何に実践できるかの【態度】を評価しました。
 「調剤業務のあり方について(0402通知)」や新たに改正される薬剤師法・薬機法において、薬剤師は薬を渡す前だけでなく、渡した後の支援の質を高めることが明確に位置づけられています。多職種協働の中で薬剤師は患者状態・生活環境などの患者全体像を把握するとともに、バイタルサインや臨床検査値を適切に活用したフィジカルアセスメントなどにより、薬物療法の最適化を実践していくことが求められています。限られた社会保障費や本人の自立支援の観点からも、患者や地域医療を俯瞰的に捉える資質の向上も必要となるでしょう。
 今回の受験者の中には、「薬物体内動態を考慮した処方変更提案を行い、その後の経過を薬学的にも評価することにより症状改善を行えた事例」「バイタル情報を多職種で共有し、薬学的評価に繋げることで症状改善や副作用の未然回避を行えた事例」など、薬剤師の可能性を大いに感じる活動を確認することができました。受験者の皆様には、「専門性に基づいた責任とチームへの貢献」を実践できる専門職として、それぞれの地域の多職種協働チームの中で薬剤師職能を発揮していって頂きたいと願っております。
 このような状況を鑑み、在宅療養支援認定薬剤師認定試験を担当させて頂いた者を代表して、上記の内容について総評とさせて頂きます。今後も日本在宅薬学会の活動にご理解とご協力を頂くとともに、受験者の方々の更なる発展を大いに期待します。


手嶋 無限
アイビー薬局 取締役・副社長

【学歴・職歴】
2000年3月 福岡大学薬学部製薬化学科 卒業
2000年4月 厚生省認定薬剤師実務一年研修 (2001/3月まで)
2003年3月 長崎大学大学院薬学研究科医療薬学専攻博士前期課程 修了
2006年3月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科生命薬科学専攻博士後期課程 修了
2006年4月 長崎大学医学部・歯学部附属病院薬剤部 技術職員・薬剤師 入局(2010/3月まで)
2010年4月 有限会社開生薬局 薬剤師 入社
2010年6月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 GP専任准教授 就任 (2012/3月まで)
2012年4月 有限会社開生薬局高田店 管理薬剤師 入社 (2015/9月まで)
2015年4月 長崎大学薬学部 准教授(実務家教員) 就任 (2015/11月まで)
2015年7月 長崎大学薬学部 臨床准教授 就任 (2016/3月まで)
2015年10月 有限会社開生薬局 薬剤師 (2016/9月退職)
2015年11月 長崎大学薬学部 特任准教授 就任 (2017/3月まで)
2016年10月 アイビー薬局 薬剤師(2017年4月から常勤、2017/6月から取締役・副社長)


第七回認定試験のページに戻る